みなさんご存じのディスニー映画『ポカホンタス』
1607年のアメリカ大陸を舞台とした開拓者と先住民のお話。
先住民のココアムというキャラクターが好きなんですよねぇ。
今回はこのココアムに依怙贔屓しまくって観ていく話です。
例によって画像なんかは出てきません。映画は観ている前提で書いていきますよ。長いです。ガッツリネタバレ。個人の感想です。
大航海時代!
イギリスを出発し、大変な思いをしてアメリカ大陸へ到達するバージニアカンパニーの一行。
うん、大変だったね。
ココアム登場!
主人公のポカホンタス登場。
バンジー以上スカイダイビング未満な高さの滝から飛び降りる!うん、すごいね。
ついでにペットみたいな二匹とおかっぱの友達(名前はナコマ)も出てきます。
村へ帰るとポカホンタスの父である酋長のお話
「マサオメックの一族は追い払った。その中で一番活躍したのはココアム!熊のような力で敵を追い払ってくれた」
ココアムきた!俺たちのココアム!ココアム!
デカい!説明不要の強さ!
熊のような力だって?ココアムすげえ!だって熊だぜ?
ココアムは占い師的な長老から熊の爪マークを胸につけてもらいます。以降この赤いマークがあればココアムです。
ま、ココアムが見分けられない人なんて人類にいないだろうけど。
ナコマ「(ココアムを見て)ステキー!あの笑った顔がステキだわ」
俺もそう思うよ。ナコマはいい感性をしているね。
でも映像でココアムは笑ってないんですよね。なぜか?
ここでココアムの心境を想像すると……
「自分はデカいし強い。
村の戦士の中ではホープだ。それは自分でもわかる。
とはいえ自分一人では何もできないのも事実。
周りの仲間たちのおかげもあってマサオメックの一族は追い払えた。
さらには自分たちが不在の間村を守ってくれた者、子供たち、命を落とした者もいる。みんなを守り導いていくのは自分だ。
だからヘラヘラなんてできない。みんなの酋長になるんだ。」
そんな覚悟のような誇りを感じますね。
ココアムはただただ強いだけじゃない。
まじめで思慮深いので簡単に笑わない。子供にも好かれている。
くぅ~いい男じゃないですかぁ~
すでにココアムは酋長にポカホンタスと結婚したい旨を伝えてあります。
ってまじでか!お似合いじゃないですか~オジサン嬉しくなっちゃうなァ~。
ポカホンタスはココアムとの結婚を勧められますが乗り気じゃない。
さらには柳の木のばあさんとココアムのことを「まじめでつまらん男よねー」とかいってディスってる。女子って怖い。
ちょっと待ちなさい。
みんなそこへ並んで座ってー怒りますよー
ポカホンタスがココアムと合わないのは相性なんで仕方ないとしても
みんなで陰口いったらアカンやろ!視聴者のみなさんが勘違いするやろ。
ココアムは強さをひけらかしたり弱いものいじめなんてしてないのに!
どーもここが納得いかないんですよねーココアムを下げるように話をもっていっているようで。
例えば『美女と野獣』のガストンのようにやなやつ!やなやつ!って描写があったらまだわかります、許せます。がいきなりディスらている。
前に何かあったのかもしれませんが、そんなタイプじゃないよなーココアムは。
ジョン・スミスとの出会い
迷えるポカホンタスの前に現れたのは雲のように大きな帆を持つ船と船乗りのジョン・スミス。
出会いこそ銃を向けられる最悪なものでしたが、いい感じの風がファサーっと吹いて言葉が通じ(なんでや)イチャコラするうちに二人は惹かれあっていきます。
何を見せられてるんだ?
ヒモ男の甘い言葉にコロっと落とされる女子??
大抵ロクなこと起きないんですよねー。
そして衝突
開拓者たちは木を伐って砦を作り地面を掘って金探しに精を出している真っ最中。
ココアムは酋長の命で仲間を連れて偵察にでます。
できれば争いを起こさず去ってくれと見守るココアムたちに対して、姿を見るなり銃をブッ放す開拓者たち。ビビりすぎやろ。
意外と武闘派総督の弾が仲間(名前はナムンタークかな?)に当たり、船乗りのオッチャンに殴られそうになるピンチ!
そこへ鷹のようなすばやさでココアムが!
でっ、出たぁぁーーーー!熊のような力だぁーー!
我らがココアムはオッチャンを圧倒!大西洋を横断してきた骨太のオッチャンでもココアムには敵わないのさ!
しかしながら開拓者たちの武器の威力を知ったココアムたちは退却。けが人を自ら担ぐココアムは強くて優しいですね。
この事件から先住民と開拓者たちはより敵対してしまうのです。
不穏な空気
開拓者は砦をより強くし、先住民は援軍を呼んだ。
いつ何が起こるか分からない。村の外へ出るな。
酋長は父でもあってポカホンタスを心配する気持ちがよくわかります。
ココアムもまたポカホンタスを案じて探していますが、すでにスミスに会いに行ってしまいました。まったくポっちゃんは恋にうかれすぎやで。
友達のナコマに「君の言うことなら聞くから(ポカホンタスを)止めてくれ頼む」と言った心境を察するにつらいですね。
婚約者であるはずのポカホンタス。プロポーズに何も返事がないし、話してすらない。何を考えているのかさっぱりわからない。
さらには強力な開拓者の武器。自分の無力を感じずにはいられないでしょう。
戦いが起こったら自分は死ぬかもしれない。重なる不安。
よもやスミスと密会してるとは思いもしないココアム。この後悲劇が起こってしまうのです。
僕的ラストシーン
「どうやって争いを止めたらいいか?」
をみんなで相談するうちにいい感じになって(なんでや)チューしてしまうスミスとポカホンタス。路チューどころか森チューです。
それを見守る目が
総督の悪い策略により銃を持ってスミスをつけてきた見習い船乗りのトーマス
そしてポカホンタスを心配して探しに来たココアム。アカン!最悪のタイミングや!
雄たけびと共にココアムは飛び出してしまうのです!
ココアムのことを考えると胸が張り裂ける思いです。
なぜポカホンタスは自分を見てくれないのか?その答えがハッキリと目の前にあって
今までの生活がガラッと変わってしまい、得体のしれない開拓者たち
いままで積み上げてきた自分の強さも部族の誇りも崩れてしまって
ただの嫉妬ではないどうにもならない思い。
僕がココアムでも飛び出して行ったと思います。
もしスミスを殺すためだけなら音もなく近づいたが、ココアムは混乱する自分を奮い立たせていたんでしょう。雄叫びをあげ真正面からスミスに襲い掛かります。
それでもココアム強し。
やっぱり熊のような力でスミスを圧倒。ナイフがスミスの喉元へ迫る!
その時、ズドン!
スミスを助けようとトーマスがココアムを撃ってしまいました。一発の銃弾にココアムはその命を奪われてしまいます。
なんで撃つねん、トーマス。拳で語らんかい!
ポカホンタスの声は薄れゆく意識のココアムには届いたんでしょうか?
なんと悲しい、僕まで撃たれてしまったかのようなつらさです。
その後トーマスの身代わりに捕まったスミスをポカホンタスが尋ねますが
見張りに「ココアムを殺した男の顔が見たい」と言うと「急いで」とだけ言われ通してもらえます。
ここでココアムがどれだけ仲間に慕われていたか見えるようです。
見張りは誰も通すなと言われていたはず。
それでもココアムの婚約者である(みんなはそう思っている)ポカホンタスが「ココアムを殺した男を一目見たい」と言えば通さざるをえない。
ココアムとポカホンタスはみんなの認めたカップル、やはりココアムは村の期待を背負っていたんですね。
仲間たちがココアムを弔ってやりたい思いが透けて見える。少し助けられたシーンでした。
それでもサベジズでサベジズな憎しみの連鎖は止められない。物語はラストシーンへと怒涛のように流れていきます。
ココアムのいない映画なんて例えるならジーニーのいないアラジン。終わったようなもんだけど最後まで観ていきましょう。
別れの大西洋
サベジス…サベジズ…
先住民と開拓者は一触即発、スミスの頭に大石ハンマー(怖っ!)が振り下ろされそうになったその時!
ポカホンタスが割って入り止めます。
これまたいい感じの風がファサーと吹いて処刑を思いとどまった酋長。
全面戦争という最悪の事態は避けられました。
ここで悪くてしぶとくて狙撃に定評のある総督が酋長を狙います!やべぇ!
スミスがボディーガードの時のケビン・コスナーのように代わりに撃たれて阻止!
総督は部下に捕えらえ、スミスは治療のためイギリスに帰ることに。
ポカホンタスはというとアメリカ大陸に残ります。たとえ遥かなる大西洋が二人を隔てようとも想いは同じ。別れのアーナーンで終幕。
って
こんなのバッドエンドでしかないよ!
はいストップー。音楽止めてー歌うのやめてーみんな座ってー。
みんなココアムのこと忘れてるよね?
では順番に怒っていきます
まず酋長!
怒りを鎮めて全面戦争を回避したのはええ。村が全滅するよりはええからね。
でもココアムが殺されたケジメはつけなあかんやろ。せめて撃ったトーマスと総督にはキッチリ型にはめてやらんと。
次、当事者のトーマス!
君はココアムを撃ったのにスミスに身代わりになってもらって、何も言わずにええんか?それでは何にも成長せぇへんで?いつまでもペーペーのままやで?自分のケツは自分で拭きぃや!
最後にポカホンタス!
なんで現場にいて全部知ってるのに何も言わへんの?
スミスと一緒にイギリスに行かへんって何考えてんの?
ココアムよりスミスが好きってのは10000000000000歩譲っていいとして、なんでイギリスへ付いて行かへんねん!
安定より冒険したかったのちゃうんかい!
じゃあココアムはなんで死んでしもうたんや…悲しい……
じゃあみんなココアムを思い出したらサベジズのことからやりなおし!
まとめ
僕「っていう記事を書こうと思うんやけど、どう思う?」
妻「長すぎ。あとココアムに感情移入しすぎ」
またまた皆様を置いてけぼりの自己満足記事となってしまいお詫び申し上げます。
映画『ポカホンタス』はココアムが不憫でならない。
まじめでつまらんってディスられたあげく殺されてしまう。愛だの恋だのに一番振り回されてしまいました。
もしポカホンタスがハッキリと結婚を断っていたら?考えずにはいられません。もっとココアムが大活躍するスピンオフ、いつまでも待ってます。
ココアムを悼んで風が吹くたびに彼の熊のような力強さを思い出そう。
それではさようなら
最後に一言
「ポカホンタス2は呪いのビデオ以上に観てはいけません」
いいですか?約束ですよ。